留学経験なしから独学で海外駐在レベルの英語を学習するまでに気を付けた3つのルール

2022年5月29日語学

独学での英語学習の3つのルール

筆者はいわゆる完全な「純ジャパ」なのです。海外に留学する機会もなかったし英会話教室なんかに行くお金もなかった。ですので、基本はほぼ独学で英語を身に着けてきました

完全に純ジャパなので本当に英語は頑張ったな。日本の幼稚園(寺)と小中高を出て、外国人の友達なんて勿論ゼロで大学で留学も英会話も行けるお金なし。でも気合と独学で大学時にTOEIC860点、英語論文執筆まで達成してフランス人彼女と付き合えたし、駐在も転職も英語出来たからスタートラインに立てた。

— コーカス@欧州駐在員 (@kkrchuzai) May 2, 2022

その結果、色々と遠回りもしましたが、現在では2度目の駐在中であり、現地社員、現地顧客・パートナーと仕事をするポジションで、会議、メール、資料作成はすべて英語で(比較的)難なく出来るようになっています。

正直、20代半ばで初めての駐在に出してもらったときはかなりビビっていました。社内ならまだしも、英語での現地顧客の開拓、弁護士を交えた英文契約書の交渉、トラブル発生時の英語での対応等は、かなり緊張しました。
けれど、この一度目の駐在に出た時に気づいたのですが、ほぼ独学の勉強だけでも、なんとか英語で仕事ができるレベルにはなっていました。そして、どんな人でもほぼ独学で私くらいは出来るようになると思っています。
勿論、完ぺきとはいえるわけもなく、ネイティブや帰国子女、駐在の長い人からするとたどたどしい英語すぎますが。

ただ、その英語独学の過程で、私は本当に色々な無駄を経験しました。
私と同じように純ジャパ且つ独学メインで勉強する人たちに、私と同じような無駄を味わってほしくないという思いから本記事を書いています。


本記事では、純ジャパから2度の海外駐在を経験した欧州駐在員が編み出した、「純ジャパ×独学における英語学習で大事な3つのルール」を説明します。

勿論、私は英語学習の専門家でもないですし、上で書いたように英語をマスターしているわけではないです。
けれど、純ジャパの人で海外駐在に向けて英語を(なるべく独学で)勉強したい、という同じような境遇の人がいれば、その方たちの参考になればと嬉しいです!

ルール①英語は「勉強」ではなく「練習」する

しょっぱなですが、このルールが一番大事です。

多くの人にとって、語学は勉強・学問ではなく、スポーツのような練習をするものです。勉強・学問のように思考を深めていって何かを理解するのが目的ではなく、(文法など一定の理解が必要なものはありますが)決まっていることを自然にできるようにするのが語学です。海外では論理的な文章がまだ作れない小学生ですら流ちょうな英語をしゃべります。それは語学が、何かを理解してアウトプットするものではなく、自転車に乗る、ボールを投げる、といったものに近いものだから。

では、「練習」とは何か。

それは、端的に言うと分解×反復を繰り返すことだと私は考えています。

そして、成功する練習にはルール・特徴があります

成功する練習のルール・特長
  1. 細かく計画を立て、進捗に応じて見直す
  2. 完璧な手本を基に、手本を分解して出来るパーツに分ける
  3. (試合形式の)実践練習ではなく、簡単に出来るパーツまで分解した基礎練習を多く行う
  4. ゆっくり、正しく、間違えないように練習する(間違いを身体に記憶させない)
  5. 無意識にできるようになるまで練習し、出来てきたスキルを統合する
  6. 頻繁なフィードバックをする

英語の練習(あえてこう言います)でも、こういったルールを意識するとよいと私は考えています。

英語学習で言えば、

  • 簡単で短い文章から始め、完ぺきに「意味を理解しながら」書く、話す、聞く、読めるよう繰り返す
  • 単語は、日本語に訳して意味が浮かぶのではなく、訳さずイメージで意味が浮かぶまで覚える
  • しっかりと作りこまれたネイティブの教材を使い、シャドーイングを、自然と口が動き、訳さずに意味が頭に理解できるまでやる
  • 自分の発声、会話を録音して聞いて、修正する

といったようなものです。

こうした点に注意すると、独学での語学勉強がより効果的になると思っています。

独学では、間違っていても指摘してくれる人はいませんし、難しすぎて効果的でないからと止めてくれる人もいません。なので、小さくても正しい1歩1歩を確実に進めるのが独学のコツです。
そのために、この「練習」として考えるやり方は効果的だと思います。

因みに、私が上記で述べているような成功する練習のルール・特徴については以下の本にまとまっています。
語学の本ではなく、プロのアスリートなどを分析した本ですが、だからこそ、むしろ物事の上達に必要な、本質的な内容が客観的・科学的に書いてあると思います。

ルール②英語独学では、毎週学習計画を見直す

独学において大事なのは、なあなあにならないことと、優先度の高い要素を先にやっていくことです。

独学だと、同じ教材を使ってとりあえず一冊終わらせればいいやとか、何となく時間があるときに何となく勉強する、みたいなスタイルになりがちです。
誰もあなたの語学学習スケジュールを調整してくれないからです。(語学学校に行ってもあんまりそこを指導してくれないところもあるようですが)

そこでこのルールが大事になってきます。
週次で学習内容をチェックして、重視する要素とそうでない要素を調整することで、なあなあな学習を避け、その時その時で優先度の高い学習内容を自分で設定できます。

学習内容の調整は、下のピラミッド(私がぱぱっと作ったもので恐縮です)を意識するとよいと思います。
語学の実践(一番上)は、話す、書く、聞く、読むの各重要パーツ(真ん中)に支えられていて、それが更に基礎である文法、単語、発音・発声に支えられています。

英語学習のピラミッド

例えば、初級者がいきなり実践練習をやるのは意味ないです。
まず、基礎、重要パーツを鍛える必要があります。
ただ、例えばずっと単語と文法とSWLR(話す、書く、聞く、読む)をやっていても、実は実践力はあまり身につかないと私は思っています。
簡単なところから始め、上述のルール①を意識しながら基礎練習をし、身に着けた単語とSWLRの力で、実践練習で身に着けたスキルを統合し、短くても簡単でも完ぺきに実践でアウトプット出来るものを増やすのです。
これで、記憶にも定着し練習として完成します。

この図は、大きなピラミッドを作るというより、こういう小さなピラミッドをいっぱい作っていくというイメージ、若しくは小さなピラミッドをちょっとずつ土台から拡張して大きくしていくイメージでとらえるとよいです。

そうして完ぺきにできるシチュエーションががいっぱいできてくると、いつの間にか英語がもっと上達しているといったイメージです。

英会話教室メイン、独学メインだと、特定のパーツばかりを多く学習して、全体としてバランスの悪い学習スタイルになってしまい、掛けた時間の割には上達しない、という失敗が起こりがちだと感じます。
私も何度もこれに陥りました。こういう学習スタイルになってしまったら、週次・月次レベルで見直して学習内容や時間配分を修正していった方が良いです。

改善したほうが良い学習スタイル

例えば、週次で「直近は語彙力強化が進んだから、それに関連したSWLRを進めよう」とか、「SWLRのうち、Speakingが少し足りていないから、シャドーイングの時間を増やそう」とか、筆者はそういう調整をしています。

こういう見直しをきちんとすると、独学にありがちな学習の中だるみが防げ、効率よく効果的な学習を目指せます

因みに余談ですが、英語の発音・発声に関しては英語喉という本がお勧めです。

ルール③英語独学では、スキマ時間を最大限活用する

独学の一番のメリットは細切れ時間で出来ることです。
細切れ時間を活用することで、学習スピードが速くなると私は信じています。

また、独学の一番の大敵である三日坊主、中だるみなんかも、細切れ時間に学習をする癖をつけることで乗り切ることができます。
教室に通っているとどんなに忙しくても学習の時間をとりますが、独学だと仕事やプライベートが忙しくなるとつい学習を辞めてしまいがちです。

独学で大事なのは隙間時間の活用

通勤時間、家事をしている時間、お風呂、ランニングの時間etc. 
そうしたときにPodcastや録音でシャドーイング、リスニングをするとか、単語を覚えるとかしていくことが大事です。

筆者は、単語学習の時間を細切れな家事の時間で行い、ランニングなど少しまとまった時間があるときはリスニングをしています。
これに加えて、朝晩の時間があるときにWriting、Speaking (シャドーイング)をして、完ぺきにできる言い回し、会話、表現を増やしています。

隙間時間での英単語勉強は以下の本が良かったなと思います。

Podcastでよく聞いているのはこちらです。

余談:とはいえ英語学習は独学にこだわりすぎない

と、ここまで書いてきたんですが、Writing、Speaking、そして実践レベルの内容は独学でやるのは少し難しかったりします。

勿論、WritingはGrammarlyやDeepLを使って向上させることは可能です。
Speakingも、PodcastのシャドーイングをやりながらiPhoneなどの音声入力できちんと発音できているか確かめるといったやり方でチェックできます。この辺の細かいハウツーは今回は触れませんが、色々と独学で効率良く効果的にできるやり方はいっぱいあります。

しかし、ある程度限界はありますし、効率が悪くなることがあるのも事実です。
そういう時に、100%独学でやる!、と決めてしまっているとかえって効率が悪くなってしまうこともあります。

目的はあくまで語学を身に着けることで、100%独学でやることではない、そう考えると、スポットで英会話、英文添削、シャドーイング指導などを入れるのは理にかなっています

英会話では、筆者は時間の融通が利く・低価格であることから、レアジョブを使っています。
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終わりに

ざっくりとですが、私の考える語学学習で大事な3つ(+1つ)のルールを書かせていただきました。

異論反論、もっとこうすると良いよというアドバイスも含めいただけると大変うれしいです!

それでは、Have a nice day!

語学

Posted by kkrchuzai