Trade Republic:ドイツ、オランダ、フランス、イタリアなどの欧州17か国在住者の資産運用にお勧めなドイツ発の手数料無料オンライン証券
本記事では、欧州在住者にお勧めなオンライン証券会社Trade Republicについて徹底解説します!
Trade Republicはドイツ発の投資プラットフォーム/オンライン証券です。現在、欧州を中心に展開しており、現在以下の欧州17か国で利用が可能です。(2023年3月時点)
- ドイツ
- フランス
- イタリア
- スペイン
- オーストリア
- オランダ
- ポルトガル
- フィンランド
- ベルギー
- エストニア
- ギリシャ
- アイルランド
- ラトビア
- リトアニア
- ルクセンブルグ
- スロバキア
- スロベニア
Trade Republicは、通常の株式取引手数料が非常に安いことに加え、積立投資プランでは最低10ユーロから各種ETFに手数料無料で積立できるサービスが特徴です。そして、日本株を含む幅広い株式に投資できます(暗号通貨にも投資できます)!
ウェブサイトとアプリも非常に使いやすく、欧州在住で株式投資をしたい、若しくは株式投資している人は是非検討したいサービスです!
Trade Republicの口座開設招待リンク(特典付き)が欲しい方は、お問合せかTwitterのリプ/DMで筆者までコンタクトください!
Trade Republicの会社概要
法人名 | Trade Republic Bank GmbH |
設立 | 2015年 |
本社 | ドイツ/ベルリン |
創業者 | Christian Hecker他2名 |
事業内容 | オンライン株式投資サービス |
資金調達額 | 13億ドル(約1,600億円) |
直近評価額 | 50億ドル(6,500億円) |
主要株主 | 創業者、著名ベンチャーキャピタル*等 |
提携先 | HSBC、BlackRock、LS Exchange等 |
監督官庁 | ドイツ連邦金融監督庁 |
*Sequoia Capital、Founders Fundなど |
Trade Republicは、2015年にドイツ/ベルリンで創業され2022年6月現在で約6,500億円の評価額となっている、いわゆる”ユニコーン”ベンチャーです。
アップルやグーグルの創業期に投資したことで知られるSequoia Capital(セコイアキャピタル)をはじめとした多くの著名ベンチャーキャピタルが株主として参画しており、既に1,600億円の資金調達に成功しています。
創業者は投資銀行やFintechベンチャーを経験したドイツ人3名で、特に2019年にドイツの証券取引業としての免許を取得し本格的なサービスを稼働して以降、急成長しています。
2019年時点ではドイツだけでサービスを提供していましたが、2020年にオーストリア、2021年にフランス、スペイン、イタリア、オランダに進出しています。その後、2022年には一気に17か国に拡大しました!
積極的に欧州各国に進出しているので、もし居住国でサービス提供がまだでも、今後は使えるようになる可能性があります!
Trade Republicのサービス概要・特徴
サービス提供 | ウェブサイト、携帯アプリ |
ユーザー数 | 100万人以上 |
利用可能国 | 欧州17か国 |
対応言語 | 英語、ドイツ語、フランス語 イタリア語、オランダ語、スペイン語 |
取り扱い資産高 | 60億ユーロ(約8,000億円) |
投資可能銘柄 | 9,000以上の株式及びETF 4,000以上の株式/ETF積立投資プラン 300,000以上のデリバティブ銘柄 50以上の暗号通貨 |
既にかなりの規模の会社だと理解していただけると思います。欧州地域6か国で100万人以上がTrade Republicを使っていて、60億ユーロ以上の資産がTrade Repulicを通じて投資されています。
更に、以下のような特徴があります。
アプリが使いやすい
これはTrade Republicの展開国の人には是非口座開設をして体験してほしいです。
従来のオンライン証券会社と比べても格段にわかりやすく使いやすいアプリになっています。
日本語対応していないので、英語の画面で投資することになるのですが、直感的で分かりやすいアプリになっているので、余り迷うことなく取引できます。
投資したい株式を探す画面や、チャートなどを表示する画面のキャプチャはこんな感じです。個別の株式は証券会社のプロのアナリストの予想株価などの情報も表示されますので、参考になります。
積立投資・少額投資向けのサービスがある
4,000銘柄以上の株式やETFに自動で投資できる積立投資プランというサービスがあります。このサービスを使えば、毎月若しくは毎四半期で一定金額(最小10ユーロ、最大10,000ユーロ)を自分が決めた株式やETFに自動で投資できます。
更に、大事な点ですがこの積立投資サービスでは各種ETF・株式への投資が取引手数料無料です!
Trade Republicはそもそも創業者Christian Hecker氏が「長期の資産運用をするオンラインの証券会社を作りたい」と立ち上げた会社で、その理念に沿ったサービスになっています。
また、この積立投資プランでは1株当たりの単価が高い株式も10ユーロの少額から投資可能です。例えば、アップルやアマゾンの株式を積立投資したい、と思っても、通常であればそれぞれ1株当たりを購入しなくてはいけないので、それぞれ2万円、1.5万円ほど必要です。しかし、Trade Republicなら10ユーロから投資が可能です
投資できる銘柄が多く、日本の個別企業も投資可能!
欧州の証券取引所に上場しているETF(指数連動型投信など)をはじめとして、9,000銘柄の株式・ETFに投資が可能です。
日経平均のETF(iShares Nikkei 225)や、全世界株式ETF(いわゆる”オルカン/全世界株式指数”であるiShares MSCI ACWI)、米国のSP500(iShares Core S&P500)、NASDAQ(iShares NASDAQ100)の指数連動ETF等にも勿論投資できます。
また、4,000銘柄の投資信託、50銘柄の暗号資産にも投資可能です。
特に日本人としては、多くの日本企業の株式に投資できるのがうれしいです。正直、米国株式、欧州株式は個別企業わからない、という欧州在住者でも、Trade Republicなら日本の個別企業の株式へ投資・積立投資できます!
尚、こうした多くの銘柄を手数料無料で積立投資、若しくは取引手数料1ユーロで取引できるのは、Trade Republicが世界最大の資産運用会社BlackRockや、香港/イギリスの大手銀行HSBCなどと提携しているためです。
投資できる銘柄をほんの一例までに抜粋すると以下の通りです。
個別株式(米国) | Apple、Tesla、Amazon、Netflix等 |
個別株式(日本) | 三菱商事、トヨタ、任天堂、メルカリ 他400銘柄以上 |
個別株式(その他) | Farfetch、SAP、Wise等 |
株式インデックス | 全世界株式指数、S&P500、日経平均等 |
他インデックス | ゴールド、石油(WTI Crude)、銅等 |
暗号通貨 | ビットコイン、イーサリアム等 |
Trade Republicの安全性・セキュリティ
Trade Republicはドイツ連邦銀行及びドイツ連邦金融監督庁(BaFin/ Bundesanstalt für Finanzdienstleistungsaufsicht)の監督及び規制を受けています。
これは日本の日本銀行や金融庁のような組織で、営業許可を得て継続するためには厳しい基準を満たす必要があります。
この規制を受けているため、Trade Republicの口座に預けている投資資金、株式はTrade Republicの口座と完全に分けて管理されており、Trade Republicが万一破綻しても、顧客1人当たり最大10万ユーロ(1,400万円)まで法的に保護されています。
こうした規制に加えて、アプリやウェブページの情報をハッカーなどから守るため、全ての通信を暗号化しています。
Trade Republicの手数料
Trade Republicでの通常の株式取引では、1回あたり最大1ユーロの手数料しかかかりません。つまり、100ユーロを投資しても1ユーロの手数料で、1万ユーロを投資しても1ユーロの手数料です。
これは非常にシンプルでわかりやすいです。
■補足/ちょっと細かい話:
この低額手数料モデルは、米国で2021年に話題になったオンライン証券会社Robinhoodに似ています。しかし、Robinhoodが投資家の注文をヘッジファンドに回すことでキックバックをもらって低額の手数料を実現しているのに対し、Trade Republicは取引ごとに固定1ユーロを投資家が支払う仕組みでキックバックをもらっていません。
Robinhoodの仕組みでは、Robinhoodの投資家はヘッジファンドより不利な立場に置かれ、ヘッジファンドはこのような立場を利用して利益を得ています。一方で、Trade Republicはサービスに対し固定のフィーをもらうビジネスモデルなので、投資家を不利な立場に置くことはありません。
加えて、積立プランにおいては、最低10ユーロから最大1万ユーロまでの定期的な積立投資に関わる手数料は無料です。これは本当に素晴らしいです。資産運用では定期的な積立投資が大事で、そのコストを下げることはとても積立投資のパフォーマンスを向上させるのに重要だからです。
取引手数料(通常) | 1ユーロ/取引 |
取引手数料(積立) | 無料 |
口座維持 | 無料 |
入出金 | 無料 |
特殊な取引 | 1₋10ユーロ/取引(オプション取引等) |
配当受領/再投資 | 無料 |
税務証明書発行 | 無料 |
確定申告用書類 | 25ユーロ |
口座リセット | 5ユーロ/ビデオ本人確認 |
その他、デリバティブなどの特殊な投資商品や郵便での取引に関しては25ユーロと比較的高い手数料がかかりますが、通常の取引や出金・入金などでは手数料は無料です。
とても分かりやすく、且つ安価な手数料システムだと言えると思います。
他の欧州のオンライン証券/投資プラットフォームとの違い
Trade Republicと欧州地域で展開している他の投資プラットフォームであるeToroやDegiroとの違いを簡単に整理しました。
- Trade Republic:ほぼ株式のみ。手数料安い。株式の積立投資向き。
- eToro:FX、コモディティ、暗号通貨など幅広い取引ができる。レバレッジもかけられる。暗号通貨などは手数料高いので注意。短期取引やFX、コモディティ投資向き。
- Degiro:株式から債券まで投資可能商品は幅広いが暗号通貨やFXはなし。アプリやサイトがちょっと見づらい。取引手数料がそれなりにかかる。債券やニッチな銘柄などに投資する場合向き
それぞれの良さがあるので、少々面倒になりますが何れも使える人は、使い分けすると良いかなと思います。
eToroについては別記事を書いていますのでご覧ください!
終わりに:今こそ海外駐在中の資産運用を考えよう
以上が、欧州主要6か国で利用できるTrade Republicの概要です。欧州地域での駐在中、海外在住中の株式の積立投資には非常にお勧めできるサービスだと思います。
筆者は、海外駐在時でも主に積立投資などで資産運用を継続する方が良いと考えています。理由は、駐在手当などで手取りが増えて余剰資金ができやすいことに加え、3-7年間の駐在期間で「資産運用を全くしない機会損失」が数百万円に上る可能性があるからです。
特に、現在のように歴史的なインフレが加速している時期では、現金での預金は実質的に目減りしていきます。今日の100万円で買えたものが、3-5年後は120万円払わないと買えないかもしれません。
そうした時に備え、自らの資産を守っていくためにも、海外駐在時の資産運用について真剣に考え、賢い選択をしていく人に、このブログが役に立てば嬉しいです。
筆者は、複数の金融資格を持ち金融業界での勤務経験もある中堅駐在員で、日本での資産運用に加え海外資産運用も10年以上の経験があります。
以前にも別記事で、海外在住時の資産運用のコツについても書きましたので、ご覧いただけますと幸いです。
Trade Republicの口座開設招待リンク(特典付き)が欲しい方は、お問合せかTwitterのリプ/DMで筆者までコンタクトください!
口座開設の方法詳細は以下の記事で解説しています!
それでは、Have a nice day!
本記事の情報の出典、参考リンク:
Trade Republic公式HP
https://coralcap.co/2021/06/accel-investments-2/
本ブログの情報の正確性には最大限の努力をしておりますが、必ずしも内容が最新でない可能性がありますのでご注意ください。詳細は免責事項をご覧ください。
特に断りがない限り、情報は対象業者のHPやプレスリリース、インタビューなどから筆者が要約しております。
本ブログ及び本ブログ記事は、特定の有価証券や投資対象を推奨するものではありません。本ブログ及び本ブログ記事は、資産運用に関するサービス業者の概要を比較・紹介するものです。
ディスカッション
コメント一覧
非常に有益な情報ありがとうございます。
ちなみに日本帰国後はTrade Republicの口座はどうされるおつもりでしょうか。
日本ではおそらく使えないと思うので、口座を閉じるためにマイナスでも利確する必要ありませんか?
EU滞在中はいいのですが、日本帰国後も考えると日本でも使えるIB証券にしたほうがいいのかと悩んでおります。
長期保有を考えてもTrade Republicおすすめですか?
コメントありがとうございます!
Trade Republicは日本では使えないので、口座を閉じるときにはマイナスでも売却する必要はあります。
滞在国にいる間に売却する必要があるというのは一番のデメリットです。
一方で、口座資金に金利が付く、手数料が安い、開設維持が簡単、といったメリットはあります。
日本帰国後は新NISAなどもあるので、余剰資金の額や投資の期間に応じて判断するのが良いと思っています。